ナナスです。
インドネシアで暮らし始めた時に一番驚いたのがチチャと呼ばれるヤモリ。壁一面に張り付いているチチャを見て、最初は何事かと思いました。
よ~く見ていると凄く面白い生き物で、蚊をパクッと食べる姿とか、その歩き方に魅力があり、何となく好きな生き物です。
そして極めつけがトッケイ。
こちらはチチャと比べると随分大きくて、30㎝程の長さのある個体もいてビックリ。
身体全体にカラフルな模様があるのも特徴的。
鳴き声は「トッケー、トッケー」と凄く大きな声で鳴き、夜中にいきなり鳴かれると目が覚める程。
あまり気持ちの良い生き物とはいえないながらもナナスはこの2種類、とても好きなんです。
苦手な方も多いとは思いますが、今日はこの2種類の生き物のお話です。
チチャ
チチャというのはインドネシア語の cicak。日本語ではヤモリの事です。
体調は10㎝程の爬虫類で、家屋に住み着きます。人間にとって害になる蚊だとかゴキブリなんかを食べてくれるありがたい生き物なので、インドネシアでは大切にされています。
壁とか天井にくっついている事が出来るのは、手足についている吸盤のおかげ。これで落ちる事なくスパイダーマン並みの行動が出来るんですね。
日中は家の壁の隙間なんかに身を隠していて、夜になるとエサを求めてライトの周りにやって来ます。
壁に留まった蚊をソロリソロリと狙って近寄り、一瞬でパックリと口にいれてしまうんです。それはお見事なお手並み。
「お~、また食べてくれた~」といつも頼もしく眺めてました。
チチャの外敵は猫とか蛇で、見つかると食べられてしまいます。ナナスが飼っていたニワトリもチチャが好物で、良く追っかけ廻しては口ばしでなんどもつついて殺し、脚で抑えてちぎって食べてました(グロですみません)。
そしてチチャで驚いたのが共食いで、まだ子供の小さな小さなチチャを飲み込んでいる大人のチチャを時々見る事もありましたが、可愛そうですね…。
爬虫類なのでありがちな事なんですけれど、残酷だな~と思います…。
日本にも生息しているヤモリですが、何故かナナスが暮らしている地域では見た事が無い。その為にインドネシアで初めて見た時にはかなりビビッてしまったのです。
それでも見ているうちにすっかり可愛い、と感じるようになりましたね~変なものです。
大量の糞を部屋中に毎日落とされるのが厄介なんだけどね。
トッケイ
トッケイはインドネシア語でgekko。
鳴き声はまさに「ゲッコー、」か「トッケー」で、何故か私には「トッケー」と聞こえます。
泣く前に「グググググ~~~」という感じの音を発して、その後に「トッケーーー」と始まります。
これが何とも言えぬ良い声(と思うのはナナスだけ?)で、南国ムードに浸れる心地よさなのです。トッケイがいる家は幸せになる、とインドネシアでは言われているんです。
トッケイはヤモリの大型版で、食べる物も大きくなるのでネズミとか、ちょっと大きめの昆虫を食べます。チチャも食べる。
良く部屋の壁にくっついているんだけれど、まるでインテリアの様に見えます。
大きいしカラフルだし、何よりその形が素敵。
バリ島土産にこのトッケイの型をした木彫りとか、置物なんかが沢山あるし、チチャやトッケイをデザインした物って色々ありますよね。
トッケイを救出した話
以前ネズミ捕りの粘着にくっついてしまったトッケイがいて、それを剥がして逃がしてあげた事があったのです。しかも2度。
最初は大きいし怖いしで「ど~しよう」と悩んでインドネシア人に相談したところ・・
「売りな~良いお金になるよ」と言われた事が。
日本でもペットとして飼っている人も結構いるそうで、とても人気があるみたいなんです。
でも売るのもやっぱり可哀そう、という事で必死で剥がしてあげたのですが、それはそれは時間がかかりました、多分2時間位。
食用の油を少しずつネズミ捕りの粘着部分とトッケイにかけて、慎重に棒で剥がして行ったのですよ…。トッケイの目ってちょっと怖いし、しかも暴れるしで本当に冷や汗ものでした。
トッケイの歯はかなり鋭いし、狂暴なところがあるという事なのでやっぱり怖かった。
殆ど剥がれたと思った所でトッケイは小走りに何処かへ逃げていきました。良かった~。
それ以降ネズミ捕りを置くのを止めましたよ~~~、トッケイやチチャが掛かってしまうのは嫌だから~~~。
トッケイの糞は大きくて、一部分に白い物が必ずあるのが不思議。チチャもそうだけどトッケイは糞が大きいし目立つからついつい見入ってしまうナナス。
掃除は大変だけど、「仕方ないか~」と毎日モップ掛けに励むナナスでありました。
終わりに
チチャもトッケイも苦手な人には厄介な生き物だと思うのですが、害虫を食べてくれるありがたい生き物ですので優しくしてあげて下さいね。
よ~く観察してみると中々可愛いものですよ~。